天ぷら
<その1>
調理法は簡単なのに、なかなか上手に揚がらない天ぷら。
いくつかの基本を押さえると、できばえはグンと違ってくるはずです。
和食の第一人者、清水信子先生のご指導で、失敗しない天ぷらをおさらいしましょう。
衣に粘りを出さない
天ぷらの衣に粘りは大敵です。
粉は粘りの少ない薄力粉か、さらに粘りを抑えた天ぷら粉を使います。
1. 卵は卵黄だけを使う。
衣の材料は、冷水、酒、卵黄、小麦粉です。お酒を加えるのは、サクッと仕上げるためです。卵は全卵でもよいのですが、卵白は粘りが出やすいため、卵黄だけのほうがベター。天ぷら粉を使う場合でも、卵黄と酒を加えたほうがサクッと仕上がります。
2. 油を熱し始めてから衣を作る。
衣は作ってから時間がたつと粘りが出てくるので、揚げる直前に作るのがコツ。下ごしらえをすませ、油を熱し始めてから衣を作ります。
3. 氷水にあてながら作る。
温度が上がると粘りやすいので、ボールを2つ用意し、ひとつには氷を入れて、もうひとつの衣のボールの底をあてながら衣を作ります。揚げ終わるまでそのままの状態で行い、低温に保ちます。
4. なるべく太い箸を使う。
衣を混ぜるときは、できるだけ太い箸を使い、練らないように注意します。菜箸なら逆さまに持って太いほうを使います。
5.
ダマが残る程度に混ぜる。
衣の混ぜすぎは禁物。一文字を描く要領でサックリと混ぜます。ダマが残るくらいで止めるのがコツです。
適温を守る
揚げる油の温度管理がしっかりできれば、必ずサクッと揚がります。
素材によって適温が違うので、素材別の適温がわかるよう、
経験を積みたいものです。
1. 揚げ油はたっぷり使う。
油の量が少ないと、温度変化が激しく、適温を保つのが困難です。鍋は厚手で、油がたっぷり入るものを用意します。油は高温に強い天ぷら油が向きます。サラダ油を使う場合は半量をごま油にすると香ばしく仕上がります。
2.
適温を計る。
油の中に衣を落としたり、箸を入れてみたりする方法もありますが、確実なのは専用の温度計を使うことです。
なければ、衣を数滴落としてみる方法で。鍋底に沈んですぐ浮けば、170 〜175 度、鍋の中間まで沈んで浮けば175 〜180 度です。
3. 一度にたくさん揚げない。
一度に揚げる量は多くても油の表面積の半分以下にとどめます。欲張ってたくさん入れると油の温度が急に下がって、仕上がりがサクッとしません。
4. とり出すときの温度を高く。
材料を入れたときより、とり出すときの温度が高ければ、油ぎれがよいので、カラリと揚がります。
途中で次の材料を入れたり、油を足したりするのは禁物です。
天ぷらの<その2>は 下ごしらえ→衣→揚げる、の実践編です。